令和6年度3月号の公民館だよりができました。
近頃は、「三寒四温」「四季の移ろい」という優雅な感じが無くなり、いきなり冬から初夏の気温になるので、着る物に困ってしまいます。
楞厳寺では河津桜が咲きました。今年はとても花が多いです。これから咲く桜の蕾も、例年より数が多く感じられます。公民館の桜も待ち遠しいです。


「野良素人のつぶやき」コラム
〜畑︎の中の微生物と体の中の微生物(8)~
第14章 土壌の健康と人間の健康
▶︎ 健康な土壌、健康な人間
▶︎ 土壌と免疫システムの意外な関係:
▶︎ 腸内細菌と健康
▶︎ 「土と内蔵」から学ぶ
『土と内臓』を読む〜畑︎の中の微生物と体の中の微生物〜は今回で最終回となります。昨年8月から始め、8か月かけて一冊の本を読み終えたことになります。一人では読み始めで挫折したと思いますが、要点を抜粋した原稿を、読み返し、なるべくわかりやすい言葉に変えてまとめる作業は難しかったけれど、たくさんの新しい知識を得る事ができました。振り返って〜畑︎の中の微生物と体の中の微生物〜1〜8を読み返してみようと思います。
今月のおすすめ本

☝️ミミズの農業改革/金子信博 著 みすず書房
地面の下で、無数の土壌生物が蠢いている。土は、彼らの活動の痕跡が幾重にも刻み込まれることで維持されている複雑な構造物だ。もし土壌生態系が失われれば、土もただの砂に戻っていき、やがて失われてしまうだろう。
なかでもミミズは、土壌生態系において「生態系改変者」に位置付けられ、その生態系にいるかいないかで風景を一変させてしまうほどの影響力を持つ。落ち葉と土を旺盛に食べ、糞は団粒に、トンネルは排水路になる。その痕跡は長く土に残り、土壌生物や植物に恩恵をもたらしている。
土壌生態系は長い間土を維持してきた。しかし、人が農耕によって土に介入し始めると土壌劣化が始まった。20世紀以降は特に急速に劣化が進んでいる。著者曰く、その原因は農薬だけでなく、農業の基本とされる耕耘にもあるという。土壌生態系を維持するには、耕してはいけないのだ。
では、耕さない農業は可能なのだろうか。著者は、自身の実験農場で「不耕起・草生」の農業を実践している。その農地では、耕していないのに土が柔らかくなり、化学肥料を与えていないのに土壌の栄養塩の循環が増える。これらの変化は、土を生態学の視点で捉えることで説明できるという。
ミミズをはじめとする土壌生態系と作物を共存させる、これからの再生型農業を提案する書。